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![]() 2000年になりました。 でも今から20年前のこの頃が、 カワサキにとって一番輝いていたような 気がします。 このページでは、カワサキに関する、 エピソードなどをランダムに書いています。 ネット版KCBMの掲示板です。 片岡義男への想いをぜひ。 ZIIの話〜1、GPZからZGP オートバイの魅力、旅に出よう 横浜M.C.ケンタウロス バリバリ伝説2(特別編) カワサキコーヒーブレイクミーティング ZEPHYR バイク便〜ZIIの話2 Steady Eddie(特別編) 彼のオートバイ、彼女の島・そして‥ その後の、横浜M.C.ケンタウロス トップページのイエローボールについて(特別編) 大型初心者さんのZへの思い(特別編) やっぱりエンゲージリングが欲しい(特別編) 19のままさ〜奥松島カワサキ物語 矢沢永吉激論集『成りあがり』 新しいトップページによせて@ぶちさんのZ2
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![]() あまりにも有名なオートバイが登場する小説と言えば、『彼のオートバイ、彼女の島』を思い出す。何気なく入った書店でこの小説を見つけた。あまり読書家ではない方なのだが、たまに気が向いた時に本屋に立ち寄っては単行本が並んでいる所に向かっては、一、二冊買う事があった。百円玉二、三枚で買えるし、なんかモヤモヤしたときに読書はいい気分転換であった。そんなある日の本屋でこの『彼のオートバイ、彼女の島』に出会った。 この小説はあまりにもバイク乗り(とくに大文字のKAWASAKI〜カワサキとタンクに書かれているオートバイを愛する人種)の指示を集め、自分のようにこの一冊の本がきっかけとなり、バイクに乗るようになったような、その人の人生まで変えるような本だった。だから、かなりのベストセラーなものだから、後ろの頁をめくると「三十五版発行」と書かれていた。表紙を見ると自分が手にしたのは、いかにも「単車」という形の青いラインタンクのオートバイに二人乗りをしている男女がセンターラインを超えて走っている写真だった。(これが何年にも渡って出版された小説の面白い所である。いろいろな話を聞くと、自分が読んだ表紙の話で結構話題になる)後から知ったが、これが「KAWASAKI 650RS、通称W3(ダブサン)」というバイクらしい。恥ずかしい話だが、これが、今でも自分の身体の中に流れるDNAとなって「オートバイ=カワサキ」という思考回路が出来ていった。 表紙をめくると、 「バーチカル・ツイン・エンジンの振動と排気音だけが恋人だけと思っていた彼。だが、夏のあの日、浅間の輝ける入道雲を遠くに見る風の吹く丘で、彼女に会ってしまった。」と。 高校生という異性に多感な感情を持つ頃は買うしかなった(笑)。そして、家に帰ったその晩、一気に読んでしまった。 それが、自分と『彼のオートバイ、彼女の島』、そして「片岡義男」と「カワサキ」に出会った最初だった。 ![]() 『彼のオートバイ、彼女の島』が最初に出版されたのが昭和52年の8月。自分が始めて読んだ当時でもやはり10年くらい前の遠い話だった。(しかも、小説の内容は、書かれた頃よりも設定は5、6年前の話ではないか)でも、なぜかすぐに引き込まれる。片岡義男はそんな作家だった。自分はまだ、オートバイの免許もなかったし、もちろん乗った事なく(無免許で河川敷の広い所でホンダ製の赤いオフロードバイクに一度だけ乗った事があるが、数分もしないうちにひっくりかえって、それは乗ったうちに入らないだろう)小説の中に次から次へと登場する、言葉ひとつひとつから表現される「KAWASAKI 650RS」の躍動感はむろん想像の範囲なのだが手に取るように自分に感じられた。オートバイのシートに跨がって、真夜中に信号で待っているときにそっとタンクに手を出す。今でこそ当たり前の仕草なのだが、当時ライダーでもなんでもない自分はその仕草ひとつひとつワクワクしたものだ。空冷エンジンのキーをひねり、エンジンをオフにしたあとの、今まで熱い働きをしていたひとつひとつのフィンから、エンジンが骨を休めるかのような、あたり一面い響き渡るあの音‥とか。 当時、今と違って400CC以上のオートバイに乗る事は雲の上の存在だった。いわゆる、「中免」という大きな二輪車免許制度の壁。しかし、小説の中の青年は、自分より少し年上だが650CCという大排気量のオートバイに乗っていた。(この感動は、言い方が悪いが、今時の大型二輪免許を教習所ですぐに取って、ハーレー・ダビットソンなんかすぐ乗れる連中には判らないだろう。) KAWASAKIの大排気量のオートバイ。 これが、単純だけど自分にとって大きな雲の上の夢のような存在だった。 ![]() 片岡義男はきっとこの「ダブサン」を持っているのだろう。そして、彼の小説によく登場する、ホンダ製の350CCのツインや、カワサキの同じく400CCのツイン、BSAなど、彼が今まで乗ったことのある単車歴ではないだろうか。(自分の予想だが、今でもW3とBSAはガレージに眠っているだろう)彼はオートバイも好きだが、アメリカのロックンロール、サーフィン文化など、日本人が憧れているような雰囲気を、意識もしないまま自分のものにしている。(後でから知ったが、日系二世だそうだ。どうりで英語が話せるはずだ。) 『彼のオートバイ、彼女の島』が登場した昭和52年は1977年。カワサキでは翌年KZ1000MkIIとか発表していた頃だ。W3は1972年、Z1、Z750RSが登場した頃にそれまでのW1SAを改良した、Wシリーズの最終型として発売。小説の設定となっていた頃でも5年くらい前のオートバイである。こう考えると、そんなに古いバイクではない(笑、むろん今から見れば立派な旧車だ。)。小説の中には、ホンダCBナナハンやTX650も登場するし、真夜中のシグナルGPもどきのバトルでプレスのカワサキZ750RSも登場する。あの頃のカワサキやオートバイが好きな人種には天国のような話だ。しかし、なんか古臭い。でも、当時の日本はそうだったのかもしれない。 主人公の『コオ』は、バイク乗って、ギターが弾けて、多少歌がうまい。こんなやつはいたのだろうか(笑)。バイク乗りと言ったらカミナリ族である。ヘルメットはもちろんジェット型(実は自分もジェット愛好者の独り、今はコンペシールドというタイプで上にバイザーが上がらないヘルメットをかむっている)、ブルージーンズに(多分Levi'sだろう)、ひざの下まであるブーツ(リングブーツとか言ってるがエンジニアリングブーツの事だろう。自分も80年代のブルーススプリングスティーンに憧れた頃以来3足のエンジニアリングブーツを購入、愛用している)、革製のジャケット、髪は軽いリーゼント。好きな音楽が、音大に通っているのか結構難しいジャンルを聞いているみたいだが、自分の予想だと「ドアーズ」、「CS&N」、「CCR」、「ピータポール&マリー」辺りだろうか(笑) 片岡義男は、そのストーリーに合うオートバイを、ちゃんとチョイスできる数少ない作家だ。この『彼のオートバイ、彼女の島』がもしハーレーだったら、現代でも熱い指示を受ける小説にはなってなかっただろう。「ボビーに首ったけ」では、主人公のサーフィンが好きな少年にヤマハRD。アニメ化された時に、心無くホンダのVTにされたが、ここはRDに乗る少年ボビーだからこその存在意味があった。(でも本人によるコメントではアニメ版を結構気に入っているみたいだった‥) 「ときには星の下で眠る」もやはりカワサキの650だ。 ハッキリはストーリーの中で明記していないが、W3だろう。(小説の中のイメージ写真はW1SAみたいですが‥) このように片岡義男は、その小説の中の一人の登場人物のようにオートバイや自動車を考えている。この「彼」に、まさにこの「オートバイ」なのだ。 『彼のオートバイ、彼女の島』は、その後映画化もされて、こちらストーリーを知っている方も多いだろうが、やはり大林宣彦監督がいくら優秀な日本映画界の監督であっても、あの映画はバイク乗りからしてみてば、なんとなく甘い仕上がりだった。 主人公の登場する、冒頭のシーンまでは良かったが、その後は、いつもの大林ワールドだった。けっして悪い意味でなく、大林監督はきっとオートバイに乗らないのだろう。 片岡義男自ら「彼のオートバイ、彼女の島2」という映画版小説を書いたこともあるように、『彼のオートバイ、彼女の島』にはこだわりがあるのだろう。自分がもし映画監督であったら、もう少し上手に表現できるような気がしてならないのだが‥。だれか、『彼のオートバイ、彼女の島』を今の時代に蘇らせて、新たなるオリジナルストーリーで映画化してくれないかな。 冒頭はやはり、真夏の青い空に白い入道雲。 その風景の草原の中に一本の道路があって、向こうから一台のオートバイが走ってくる。地面に響き渡るような低い乾いた排気音とともにオートバイがだんだん手前に近付いてくる。 青いタンクだとわかった次の瞬間、そのタンクにエンブレムが‥。 『KAWASAKI』 カワサキの古いオートバイだ。 そして画面全体真っ白くなって排気音のみ響き渡る。タイトルバックが左から透き通るようにあらわれる。風になびくかのように。明朝体のやや斜体かかった感じで、色はブルーだ。 「彼のオートバイ、彼女の島」 北野監督、映画化してくれねーかな(笑) *なつかしのW3こと、 カワサキ650RS当時の広告。 (2000/9/4) *2001/5/8追記 実は、大林監督に悪いことを書いてしまいました。 その後の情報で、あの映画は実は105分だったこと。そして、ラスト等かなり監督の意向とは違うように編集させられ、公開に踏み切った角川の陰謀説?があったことなど。もし、大林監督のイメージ通り(いわゆるディレクターズカットか)完成させられていたら‥また違ったいい映画になってたかも‥。大林監督のファンのみなさんごめんさいね。 →http://www.tcp-ip.or.jp/~munk/autobike.htm その10 |
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